長期間行方不明となっている者や、沈没船に乗船していて消息を絶った者などを『死亡したものとみなす』制度です。
失踪宣告を請求すると、6ヶ月以上(特別失踪では2ヶ月以上)家庭裁判所の掲示板、官報で公示されます。そのため、どんなに早くとも最低半年以上はかかります。

普通失踪

  1. 7年間生死が明らかでない時
  2. 利害関係人が
  3. 家庭裁判所に請求する

ことにより、失踪宣告されます。行方不明から7年後の日に死亡したとみなされます。

特別失踪

  1. 特別の事情のある者で
    • 戦地へ臨んだ
    • 沈没した船舶の中に在った
    • その他、死亡の原因となるべき危難に遭遇した
  2. 危難が去った後
    • 戦争が止んだ
    • 船舶が沈没した
    • その他の危難が去った
  3. 1年間生死が明らかでない時
  4. 利害関係人が
  5. 家庭裁判所に請求する

ことにより、失踪宣告されます。危難が去った日に死亡したとみなされます。

失踪宣告の取り消し

  • 失踪宣告されたが実は生きていた
  • 失踪宣告の日と違う日に死亡していることが証明された

場合には、本人または利害関係人の請求により失踪宣告を取り消します。

失踪宣告と重婚

日本では同時に二人以上の人と婚姻することはできません。(重婚の禁止)

A、Bという夫婦がいます。
Bが行方不明になり、7年が経過した後失踪宣告がされました。
Aはその後、Cと再婚します。

ところが、実はBは生存しており失踪宣告が取り消されました。
すると、AはBとC二人同時に婚姻している(つまり重婚している)事になります。

この場合、後の婚姻を有効として、前婚、つまり失踪宣告された人との婚姻を取り消すことになります。







作成された遺産分割協議書を添削します

どの相続人が何を相続するのか、相続人全員が協議して合意した内容を記述したものが遺産分割協議書になります。
遺言とは違い厳格な様式などはありませんが、慎重に作成すべき書類と言えます。
作成された遺産分割協議書に間違いが無いかチェックし、各種手続きがスムーズにいくよう添削します。